紙飛行機

 

「海を走る蒸気機関車

 空と繋がる碧いポスト

 世界はまだ知らないことばかりで

 溢れているのさ」

 

「なんてな」

 

大人になればなるほど

言えなくなってしまった

 

争いや競いだらけの

綺麗じゃない世界が必要とする

私の答えなんて

 

どこにもないから

どこでもないから

またデタラメな歌を描く

君はさっきの話

信じるとでも言うのかい?

 

君がいないから

どこにもいないから

君との昔の記憶が

消えてしまいそうだ

 

遠くの遠くまで

飛んでしまえたらいいのに

青空の下

舞う紙飛行機みたいに

 

どこでもいいから

聞きたくないから

言葉の針が傷をひらく

だけど今日も

世界は周り回るの

 

どこにもないから

どこでもないから

またデタラメな歌を描く

君はさっきの話

信じるとでも言うのかい?

 

どこにもないから

どこでもないから