星屑アクアリウム

 

真っ逆さまに

落ちていくように

光はまた眠る

そろそろ

深海魚たちの

パレードが始まる

 

月の光に誘われて

君は星屑になったんだ

僕は今も水の中を彷徨う

藍に染まったこの海に

まだ君がいる気がする、気がするだけ

 

どこの何かもわからない

雲の向こうに行くなんて

ちょっとおかしい

もしかして、幻?

これはちょっぴり不思議な

お魚の話

 

真っ暗やみを

泳いでいく

光はまた消えた

「じゃあね」

僕を置いていく

ひとりきり

眠りにつく

 

君が泳いだその先に

大きな楽園があったなら

僕もその跡辿って追いかけるよ

藍に染まったこの海を

鏡にして映したような世界、

世界があるなら

 

星たちと心通わす

真夜中遊泳飛行

君はまた囲まれて

地球の青を眺めるんだろう

 

誰の目にもなれやしない

七色の鱗もいらない

そうだ、君は

いつでも自由でいた

誰も知らない物語を

作り出した君の書いた未来は

きっと

星屑が色をつける