空中郵便局

 

空中郵便局の朝は

揃いも揃ってみな大忙し

月から届いたラブレター

星から届いた花束

あれやこれやと仕分けていく

 

氷の国や砂の家

まるで世界旅行だ

今度は君の街へ

 

どこの誰かもわからない君を想像する

そしてまた働くのです

君と空を跨って

終わりが見えなくて絶望しても

夢は続いていくよ

そんな変わったお仕事

 

空中郵便局の朝は

亜麻色のコーヒーから始まる

宇宙図鑑を眺めて

地球の水たまりの味を

確かめる夢を描きながら

 

投函された旅の行方なんて

まるでわからないけど

きっと素敵なものさ

 

どこの何かもわからないものを想像する

決して中身を見てはダメ

でも、わかるような気がする

人の心に名前つけて

わかった気になるのさ

そんな変わったお仕事

 

どこの誰かもわからない君を想像する

そしてまた続いていく

君と僕の夢の旅

終わりが見えなくて絶望しても

幸せひとつ溢す

そんな変わったお仕事

そんな変わったお仕事