ひとり部屋の中

目を覚ました

君の姿はなかった

匂う金木犀が寂しい

 

あのねぼくはまだ

太陽がどんな色か知らない

ずっと迷子でいるみたい

 

ここはまるで万華鏡

少しの光ちらりちらり

今日もひとり

夕焼けの温度でねむる

 

おやすみ

僕のたからもの

ひとつまたひとつ

消えながら春を待つ

ここにはきっと

何も残らない

だからぼくは

うたを歌う